最終更新日：2025.04.30

SNSコンサルとは？運用代行との違いから料金相場、選び方まで徹底解説

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最終更新日：2025.04.30

SNS時代の現代においてSNSは、自社商品・サービスの認知拡大や購買促進につなげられるプラットフォームとして注目されています。しかし、SNSで成果を挙げるためには、専門的な知識やノウハウが必要になります。そんな専門性を組み込みながら、自社SNSアカウントを運用できるのがSNSコンサルティングサービスです。この記事では、SNSコンサルティングの業務内容や料金相場、運用代行との違いを解説します。SNS運用の成果が思うように出ない、自社の方針に合う専門家が見つからない――そんな課題をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

SNSコンサルとは何か？

SNSコンサルは、企業やブランドのSNS運用を支援するサービスです。企業のSNSアカウントを分析し、運用の方向性や具体的な改善策を提案します。

運用目的の設定から、投稿内容の企画、実績の分析まで幅広く対応してくれます。SNSコンサルの活用により、ユーザーへ効果的なアプローチができるようになります。

SNSコンサルとSNS運用代行の違い

SNSコンサルとSNS運用代行の違いは以下の通りです。

サービス	主な業務内容
SNSコンサル	・SNS戦略の立案・運用方針の策定・投稿計画の作成・キャンペーン企画・データ分析、レポーティング
SNS運用代行	・SNS戦略の立案・運用方針の策定・投稿計画の作成・投稿の制作・代行・ユーザーコメントへの返信・キャンペーン企画、実行・データ分析、レポーティング

SNSコンサルは、SNS運用の戦略を立案したり、投稿計画を立てたりして企業のSNS運用をサポートしてくれます。また、商品・サービスのターゲット層に向けたメッセージの考案や、投稿時間帯の設定なども対応してくれます。

一方、SNS運用代行は、SNSコンサルの業務に加えて、投稿制作・代行、投稿文の作成、ユーザーからの反応への返信、キャンペーンの実行など、作業的な部分まで対応してくれます。SNS運用代行は、トータルで自社SNSアカウントの運用を支援してくれるサービスです。

SNSコンサルの業務内容

では、より具体的にSNSコンサルの業務内容を見ていきましょう。

SNS運用の目的の設定

SNS運用を成功させるためには、まず明確な目的を設定することが重要です。新規顧客の獲得を目指すのか、ブランド認知度を高めるのか、目的によってアプローチが異なるためです。

SNSコンサルは、企業の目標に合わせて最適な目的設定をサポートしてくれます。市場動向やターゲット分析、競合状況を踏まえた戦略提案により、効果的なSNS運用ができるようになります。

また、明確な目的を持つことで、投稿内容やKPIの設定が的確に行なえ、成果の見える化と継続的な改善を図れます。

運用するSNSの選定

目的を設定した後は、運用するSNSを決定します。SNSは種類が多く、それぞれでユーザー層や特徴が異なります。

たとえば、Instagramは視覚的なコンテンツに適しており、若年層へのアプローチに効果的です。一方、Xはリアルタイムでの情報発信や双方向のコミュニケーションに強みを持っています。

SNSコンサルは、このような各SNSの特徴や自社のターゲット層、ジャンルを考慮のうえ、最適なSNSを選定してくれます。正しいSNSの選定により、効果的なSNS運用が可能になります。

SNS運用戦略の立案

SNS運用戦略の立案もSNSコンサルの業務のひとつです。SNSコンサルは、企業のビジネス目標やブランドイメージを深く理解し、それに合った戦略を提案してくれます。

戦略の立案では、ターゲットとなるユーザー層に合わせたコンテンツテーマの設定や、投稿のタイミング、効果測定の方法など、細かな計画を立てます。これにより、SNS運用の効率化と成果の最大化が期待できます。

また、市場のトレンドや競合状況を踏まえた戦略を構築してくれるので、自社の強みを活かした運用に取り組めます。

SNSアカウントの設計

アカウントの設計もSNSコンサルの業務として挙げられます。アカウント設計において重要なポイントは、魅力的なプロフィール設計です。SNSコンサルはブランドイメージやターゲット層に合わせたプロフィール制作をサポートします。

また、アカウントを設計する際に投稿のスケジュール策定も行ないます。適切なタイミングで情報を発信することで、ユーザーのエンゲージメントを高められるためです。さらに、投稿計画を立て、クライアントが継続的にSNSアカウントを運用できる体制を構築するのも、SNSコンサルの業務内容です。

数値分析・レポーティング

投稿のエンゲージメント率やフォロワー増加数などのKPIを定期的に分析することで、現状のアカウントのパフォーマンスを把握できます。SNSコンサルはそうした結果をレポートにまとめ、施策改善につなげます。たとえば、どの投稿がどの時間帯に最も反応を得たのか、どのコンテンツがユーザーに響いたのかを明らかにし、今後の戦略に反映させます。

定例会

SNSコンサルは定期的なミーティングも実施してくれます。これは、クライアントとの定例会を通じて、現状の運用状況を共有し、課題や改善点を確認することで、SNS運用の成果を向上させるためです。

また、定例会では、数値分析の結果を基に、KPIの達成度やROI（投資利益率）の向上策を検討します。

SNSコンサルを導入するメリット

SNSコンサルを取り入れることで、実際にどのようなメリットがあるのか、ここでは、SNSコンサルを活用することで得られる具体的なメリットについてご紹介します。

自社アカウントの方向性が明確になる

SNSコンサルを活用することで、自社アカウントの方向性が明確になります。なぜなら、SNSコンサルは、第三者の視点でブランドの強みや課題を客観的に整理してくれるからです。たとえば、Instagramで自社の投稿テーマが毎回ばらばらだとユーザーへの訴求力が弱くなりますが、SNSコンサルはブランドイメージや目標、ターゲット層に合わせて「発信すべき内容」や「世界観」を具体的に設計します。そのため、投稿内容やハッシュタグ選定に一貫性が生まれ、継続的にファンを増やしやすくなります。また、KPIも明確になり、効果測定を通じて運用方針を微調整していけます。結果的に、計画的なアカウント成長を目指すことができます。

プロの目線で改善点を見つけられる

SNSコンサルを導入すると、第三者の専門的な視点から自社アカウントの改善点を発見できます。自分たちでは見落としがちな投稿の偏りやプロフィールの訴求力不足、ターゲットに刺さっていないコンテンツなどを、競合分析を通じて客観的に指摘してもらえます。

たとえば、Instagramなら写真の色味がバラバラで統一感がない場合、どのように修正すればブランドイメージを明確に伝えられるかといった実践的な助言を受けられます。ITやマーケティングの知見を持つSNSコンサルが、独自のノウハウとデータ分析で現状を診断してくれるので、自社アカウントの課題解決につなげることができます。

運用の手間や負担を軽減できる

SNS運用に伴う日々の業務負担を大幅に軽減できる点も、SNSコンサルを活用するメリットのひとつです。SNSでは、投稿テーマの企画や画像・文章作成、投稿スケジュール管理、効果分析といった多岐にわたる作業が発生します。たとえば、Instagramの運用を担当者が1人で進める場合、業務量の増加によってクオリティが低下したり、継続を断念したりするリスクが高くなります。

しかし、SNSコンサルを活用すれば、専門的なノウハウをもとに効率的な運用体制を構築し、社内担当者の負担が極力増えないように調整してくれるので、結果的に担当者は本来の業務や企画に注力しやすくなります。

SNSコンサルが入ると、こうした各フェーズの設計や運用フローの最適化、業務マニュアル作成まで、まとめて支援してくれます。

SNSを活用した売上増加や問い合わせ増加を期待しやすくなる

SNSを活用した売上向上や問い合わせ増加を期待しやすくなる点もSNSコンサルを導入するメリットです。SNSコンサルタントは、ビジネスの目標や顧客のニーズを明確にし、効果的な導線設計や投稿戦略を提案してくれます。これにより、成果に結びつく運用をしやすくなります。

たとえば、Instagramで新メニューの紹介をSNSコンサルが企画・分析し、最適なタイミング・表現で投稿したことで、予約の問い合わせが着実に増えた飲食店の事例もあります。SNSコンサルは、ターゲットユーザーの心理や行動データをもとに「興味→検討→問い合わせ」までの一連の流れを最適化します。施策実行後は効果測定を繰り返し、KPIの達成に向けて改善も重ねるため、売上アップを期待できるのです。

SNSコンサルの料金相場

SNSコンサルの料金相場は、サービス内容や業者によって異なります。一般的には次のような費用感となります。

費用感	主なサービス内容
月3～5万円	・1日2～3回程度の簡単なコンテンツ投稿・月1回の基本的な月次レポート
月5～10万円	・基本的なコンサル業務（アドバイス、提案）・成果検証・月次レポート
月15～25万円	・施策の提案・運用代行実務の一部・SNSマーケティング調査・月次レポート・戦略的な意思決定支援・投稿内容のディレクション
月30万円以上	・フルセットのSNSコンサル・運用代行実務・戦略立案・マーケティング・改善策の提案・プランニング・日々の投稿管理・フォロワーとのコミュニケーション

あらかじめ自社の課題を明確にし、予算とのバランスを考慮して依頼内容を決めることが重要です。複数のSNSコンサル会社から見積もりを取り、サービス内容を比較検討するとよいでしょう。

SNSコンサル会社の選び方

では、SNSコンサル会社を比較検討する際、何を確認すればいいのかチェックしていきましょう。

どのような実績があるか

SNSコンサル会社を選ぶ際には、過去の実績を確認することが重要です。実績豊富な会社は、さまざまな企業の課題解決に携わった経験から、効果的な解決策を提案できるためです。

実績を見る際は、自社と似た業種や目標を持つ企業の事例があるかどうかに注目しましょう。類似した業界での成功事例があれば、自社への応用がしやすく、より具体的なイメージを描けるでしょう。

達成したゴールに合わせた施策を企画実行してくれるか

企業ごとに目指すゴールや課題は異なります。そのため、自社のビジネス目標に合わせた施策を企画・実行してくれるSNSコンサル会社を選ぶことが重要です。

たとえば、新規顧客の獲得を目標とする場合と、既存顧客のエンゲージメント向上を目指す場合では、採るべきSNS戦略が異なります。自社の課題や目標を深く理解し、最適な施策を提案してくれるかどうかを確認しましょう。

さらに、施策の実行段階までサポートしてくれるかも重要なポイントです。アドバイスだけでなく、実際の運用においても支援してくれる会社であれば、運用効率も向上します。

分析力、改善力があるか

分析力や改善力があるかどうかも、SNSコンサルを選ぶ際の基準となります。SNS運用では、数値を基にした見直しと改善が成果につながります。投稿への反応やユーザーの動きを分析し、次の対策を提案できる会社なら、運用方針の修正もスムーズに進みます。

また、分析結果をもとに素早く運用に活かすことで、ROIの向上も見込めます。データを基にした判断と実践力を備えた会社を選ぶことで、SNS運用の効果を高められます。

コミュニケーションの丁寧さやスピード感があるか

SNSコンサルを選ぶ際は、コミュニケーションの丁寧さやスピード感もチェックすべきです。なぜなら、SNSの世界では市場やトレンドの変化が早く、タイムリーな対応が成果を大きく左右するためです。たとえば、Instagramでアルゴリズムが変わった場合、素早く改善案を提案し、実施に移せる支援体制であるかは重要になります。

また、質問や相談へのレスポンスが遅いと、施策の実行や軌道修正が滞り、機会損失につながりかねません。そのため、社内担当者との意思疎通が円滑で、適切なタイミングで助言してくれるSNSコンサルは、安心して任せられる条件のひとつとなります。

SNSコンサルを依頼する前に確認したいポイント

SNSコンサルを活用し最大限の成果を得るためには、事前の準備がとても重要になります。ここでは、依頼前に確認しておくべきポイントをご紹介します。

自社のSNS運用の課題を明確にしておく

SNSコンサルを活用する際は、事前に自社のSNS運用で抱えている課題や悩みを整理しておきましょう。なぜなら、SNSコンサルは課題に応じた改善提案や戦略設計を行なうため、事前に「フォロワー獲得が伸び悩む」「投稿への反応が乏しい」「成果測定方法がわからない」など、具体的な問題点を明確にするほど、的確な支援を受けることができるからです。

たとえば、Instagramでの集客数が停滞している場合、現状の投稿内容や運用ルールを洗い出してから相談すると、プロの視点を最大限に生かせます。課題の整理は、最適なSNSコンサルを選べることにもつながります。

目標（集客・ブランディング・採用など）を言語化する

目的を明文化することは、SNSコンサルの導入成果を最大化するうえで欠かせません。たとえば、「Instagramで新規客を月30人増やす」「中長期的に自社のブランド認知度を向上させる」など、具体的な目標設定がポイントです。

目指す姿が曖昧なまま進めると、施策やKPIもぶれやすくなり、SNSコンサルから提案される内容も的外れになりがちです。集客や採用、ブランド強化など到達したい指標は企業によって異なります。数値目標やイメージしたゴールを整理し、SNSコンサルとの認識を共有させるようにしましょう。

社内リソースと連携体制を把握しておく

SNSコンサルを依頼する際には、社内で対応可能な人員や業務範囲を事前に整理することも大切です。なぜこの作業が必要かというと、SNSコンサルが用意する戦略や施策を実際に運用へ落とし込むには、投稿作業やクリエイティブ作成、効果検証などの役割分担が欠かせないからです。

たとえば、SNS運用担当が他の業務と兼務の場合、日々の投稿が滞るリスクがあります。このような事態を防ぐためにも、「誰が・何を・いつまでに」実施するか、社内体制を可視化しておきましょう。また、SNSコンサルとの連携窓口を決めることで、コミュニケーションロスの防止や施策実施のスピードアップも期待できます。