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【失敗は成功の素の元】006:価格競争に勝つということは負けること

こんにちは、hakutsuです。

ある日、Twitterを見ていてものすごく秀逸な投稿を目にしました。

それは「価格競争に勝つということは負けること」です。

これを見た瞬間に、すごく的を得たフレーズだなあ、と感心しました。どんな世界にもある価格競争。価格競争を制するものは市場を制するとまで言われていました。つまり資本力がある集団が必ず勝つ世界。これまでの資本主義では常識でしたね。

それが、この投稿を見ると、まるで価値観がコペルニクス的転換を果たすと同時に、なるほどこっちのほうが正しいじゃんと素直に思える。この世界観のほうがぜったいに、圧倒的に支持するものだと感じました。

以前、求人広告業界にいたときも、価格競争はすごかったです。リクルートの媒体の代理店だったのですが、代理店が提供する商品というのはどこの会社も同じなわけですよね。A社から買っても、B社から買っても、B-ingはB-ingです。と、なるとどこで勝負するか。

どれだけ値引きしてくれるのか、になるわけです。

そこにくさびを打つとすると、ソフトですね。つまり求人広告クリエイティブ。広告表現のクオリティの高さを買ってもらうというやり方がひとつあります。

しかしそれにも限界があって。すごくいい広告表現で3万円しか値引きしない会社と、広告表現はそこそこだけれど10万円値引きしてくれる会社。どっちを選ぶ?と言われたら、おそらくほとんどのクライアントが10万円値引きでしょう。そうなるとどんなにクオリティを高めても限界があるわけです。

そうして、代理店が自社の利益を限界まで、いや限界を超えて削ったとしても、その時点でリクルート直販がやってきて「今回は初回取り引きですから、無料でいいですよ」と親の総取りのようにかっさらっていってしまう。しかもクリエイティブの提案が良かったA社の表現をほとんどそのままスティールしたりして。

こういうことが本当に、ふつうにまかり通っていたのが求人広告業界でした。

そうなると代理店は疲弊してしまいますよね。だけどそれが競争社会なんだ、資本主義なんだ、と言われ続けてきた結果、受け入れるしかなかったんですね。

でも、なんかおかしいな、と思っていました。

それが「価格競争に勝つということは負けること」というフレーズに集約されていたんです。

価格競争に勝つ、という負け

競い合うように価格を下げる。どんどん利益を削る。しまいには原価割れを起こす。そうやってマーケットでの覇権を握る。一社、また一社とライバル企業が競争を降りていく。最後に残った勝者が総取りし、勝ち名乗りを上げる。

このとき、その商品やサービスの価値は、上がっていっているでしょうか。おそらくですが、よほどのことがない限り、値段を下げる方向での改良が重ねられているのではないでしょうか。

まさに薄利多売。これに耐えられるのは資本力のある企業のみということになります。しかしそんな企業も無尽蔵に資本があるわけではないですよね。せんだっての楽天モバイルが0円を廃止したときの三木谷さんの言葉が、まさにそれを物語っていると思います。

「お金を0円でずっと使われても困っちゃう、というのがぶっちゃけた話かな」

こういう、値段で勝負を挑んでくる事業者に対して消費者が求めるものはなにか。

すばり、1円でも安いかどうか。

品質は二の次。多少不便でも0円なら使う、という心理。そういう消費者だけが群がっているプロダクトやサービスです。安くなかったら買わない、手に取らない。ブランドに対する想いも愛もなにもないわけです。それは商品として、サービスとして、勝っているといえるのか。

ギリギリまで値段を下げるために、たとえば下請けの工場や業者にギリギリまで値段を下げさせる。「半沢直樹」でも描かれていた場面ですが、あれ、本当の話なんですよ。しかもそれをやっているのが日本が世界に誇るT社だったりする。そうやって下請けいじめまでして安く売っている商品やサービス。これ、どう考えても愛されるべき要素がないですよね。

だから、そこにきちんと信念や品質を追求しているブランドが生まれると、あっさり持っていかれる。最初は高感度な消費者から、やがてボリュームゾーンが、最後は利便性でラガードまで。

 

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つまり、価格競争に勝つということは、自らの存在を安売りしていき、最終的には負けるということなのです。これはわたしたちクリエイティブに携わる者には関係なさそうですが、実は重要なファクターではないかと思います。

ECをはじめるにあたってどうしても売上に目がいくと、ディスカウントを考えますよね。でも大事なのはストーリー。ディスカウントのストーリーをブランドの世界観に沿って描くことを忘れないようにしなければなりません。

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