保管~出荷まで!アパレル製品対応の物流倉庫おすすめ13選

  • ENTRY:2023.11.22.Wed
アパレル物流

「売上増で倉庫が手狭に…」
「自社で物流業務を対応できなくなった…」
「アパレル商品を保管できる倉庫を探している…」

このような悩みを解決する際に、アパレル製品を保管から発送まで対応している物流倉庫は非常に有効です。この記事では、アパレル製品に対応している物流倉庫を13社ピックアップ。料金相場から業者比較のコツもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

アパレルの物流倉庫とは?

アパレルの物流倉庫とは、洋服や靴、帽子、バッグなどのアパレル製品を扱う施設のことです。入荷、検品、保管、在庫管理、流通加工、梱包、出荷といった商品が注文されてから消費者に届くまでのプロセスを代行してくれます。アパレル製品の物流業務はその特性上、次のような課題があります。

・アイテムの種類やカラー、サイズなどが多く、管理が複雑になる
・季節やトレンドに合わせて需要が変動するため、在庫管理が難しい
・商品の素材などによって保管方法が異なる
・気温や湿度などの影響で商品が傷む可能性がある
・タグ付けやネームの付け替えといった流通加工が必要になる

そのため、物流コストがかさみやすく、運用方法次第では利益を圧迫します。そうした物流コストの上昇を削減するために、アパレル製品を扱うEC事業者はアパレル製品に特化した物流倉庫を利用したりします。

アパレル物流倉庫のサービス内容

さきほど簡単に触れましたが、アパレル物流倉庫のサービス内容は次のようになります。

・入荷、検品
・ロケーション
・在庫管理
・ピッキング
・出荷検品
・梱包
・出荷

入荷検品

倉庫に商品を入荷。入荷後、数量が間違っていないか、違う商品が混ざっていないかなどをチェックします。

ロケーション

検品後、システムに商品を登録し、ロケーション(商品を保管する場所の設定)を決めます。

在庫管理

在庫切れが起きないように商品を管理します。また、商品の入れ替えや保管場所の移動などが起きた際も、商品が混ざったりしないようにします。

ピッキング

注文が入った商品をロケーションから取り出します。間違いがないように、注文票を確認しながら商品をピックします。

出荷検品

ピッキングした商品の検品を行ないます。誤出荷を起こさないためにハンディなどで注文内容と照らし合わせます。

梱包

検品終了後、商品を梱包します。梱包の際にギフトなどがあれば同梱します。

出荷

梱包した商品を出荷します。

アパレル物流倉庫の選び方

自社の課題を解決するには、その課題を解決してくれる物流倉庫を選ぶことが大切です。ここでは、最適なアパレル物流倉庫を選ぶために、各社比較のポイントを解説します。

倉庫の設備

アパレル製品は温度や湿度、日当たりなどによって劣化しやすくなります。杜撰な保管方法では、大切な商品の品質に影響しますので、アパレル製品をしっかりと保管できる設備が整っているかどうかはしっかりと確認しましょう。

柔軟な対応力

アパレル業界では、季節やトレンドによって商品の需要が大きく変わります。たとえば、冬物のコートやセーターは冬に需要が増えますし、夏物のTシャツやショートパンツは夏に需要が増える傾向にあります。また、ファッションショーなどで話題となった商品や、有名人が着用した商品などは、一時的に爆発的に売れたりします。これにより、商品の発送量も急激に増減します。そのため、物流倉庫は発送量の変動に柔軟に対応してもらえるところを選びましょう。

「急激な増減に対応できるシステムを取り入れているか?」
「アイテムが増えても問題なく保管できる設備となっているか?」
「柔軟に人員の確保ができるか?」

などの部分を確認すると、その物流倉庫のキャパシティを知ることができます。

サービス内容

倉庫各社のサービスは、だいたい似たようなものですが、細かい部分で微妙に差異があります。たとえば、一方の倉庫では流通加工に対応しているが、もう一方の倉庫では一部の流通加工しか対応していない、など倉庫各社でサービスの内容が異なることがあります。このようなサービス力は顧客満足度の向上などにつながったりしますので、倉庫各社がどのようなサービスを提供しているか、という部分は必ずチェックしましょう。

料金の安さ

近年、物流業界ではドライバーの人手不足やエネルギー価格高騰のあおりを受けて、値上げ傾向にあります。また今後、2024年問題もあり、さらなる値上げが予想されます。EC事業者側からすると、物流コストが増大するため、利益に大きな影響が出ます。そのため、アパレルの物流業務を委託する際は、まず料金をチェックすることが大切です。ただし、料金の安さだけで選ぶと、サービスの質が低いなどの問題に悩まされるリスクがありますので、コスト削減を実現できそうな会社をピックアップしたら、実際に話を聞き、サービス内容がどのようなものか、しっかりと確認しましょう。

立地

倉庫の立地は物流コストに影響する部分です。たとえば、生産工場から倉庫までの距離が遠いと、そのぶん輸送コストが上がる可能性があります。輸送コストが上昇すれば、そのぶん事業運営の負荷となります。倉庫の立地もしっかりとチェックすることがおすすめです。

アパレル物流倉庫13選

今回ご紹介するアパレル物流会社は次の13社です。

<紹介会社一覧>
・株式会社CIN GROUP
・アートトレーディング株式会社
・株式会社トミーズコーポレーション
・株式会社オーティーエス
・ジーエフ株式会社
・株式会社ジャンボ
・中央株式会社
・乾汽船株式会社
・株式会社ハクホウ
・丸二倉庫株式会社
・株式会社ゆうりん
・株式会社フリーセル
・佐志田倉庫株式会社

株式会社CIN GROUP

CIN GROUPでは、物流効率を高めるために最適な倉庫の選定やレイアウト、作業工程の改善などを実施。また、配送業者との綿密なコミュニケーションにより配送料の調整を実現しており、コストを抑えた物流サービスを提供できます。アパレル商品については、商品の品質管理や検品、タグ付けなどの付加価値サービスも提供。迅速かつ正確な発送を実現するために、最新のシステムや機器も導入しています。これにより、消費者の満足度向上を期待できます。

アートトレーディング株式会社

アパレルに特化した物流倉庫を保有し、商品の保管や管理に最適な環境を整えています。また、商品の検品や梱包、発送までトータルで行ない、高品質かつスピーディーなサービス提供をしてもらえます。リアルタイムに在庫や出荷状況を確認できるように、オーダー管理システムとも連携。最適なパートナーや配送方法を選択することで、配送コストの削減にも努めています。

株式会社トミーズコーポレーション

アパレル専門の物流倉庫を持ち、商品の保管や管理に最適な環境を整えています。温度や湿度の調整はもちろん、防虫や防カビの対策も万全。また、商品の種類やサイズに応じて、最適な収納方法を選択することもできます。また、ECサイトの制作や更新、在庫管理、注文受付、梱包、配送など、アパレルEC事業に必要なすべての業務に対応しています。トミーズコーポレーションに委託することで、セールスやプロモーションに集中できることに加えて、物流費や人件費などのコスト削減も実現できるでしょう。

株式会社オーティーエス

高い水準の品質管理に強みを持ち、これまで多くのアパレルを扱うEC事業者の物流業務をサポートしています。商品の検品や梱包はもちろん、在庫管理、返品にも対応し、また、商品の状態や在庫状況をリアルタイムで確認できるシステムも導入。多くのクライアントの安心と信頼を獲得しています。

ジーエフ株式会社

最新の設備とシステムを備えた倉庫を保有し、温度や湿度などの環境条件に配慮しながら、アパレル商品の保管・管理を行なってくれます。また、オンラインで在庫や出荷状況を確認できるシステムも導入。安心して物流業務を委託できる体制が整備されています。さらに、個別包装やラッピングなどの加工サービスにも対応しています。

中央株式会社

最新の設備とシステムを導入し、徹底した品質管理を強みとしています。温度・湿度管理や防虫・防カビ対策など、商品の状態を保つ取り組みを徹底して行なっているので、安心して商品を任せることができます。また、商品の入出庫や在庫管理には、バーコードやRFIDなどのシステムを採用。そのため、正確かつ迅速な物流業務を実行してくれます。さらに、クライアントの物流コストを削減するために、効率的な配送ネットワークも構築。全国に拠点を持ち、クライアントの配送先に合わせて、最適な物流拠点や配送方法を提案してくれるところもポイントです。

乾汽船株式会社

全国各地に倉庫を展開しているため、自社ニーズに合わせて最適な拠点を選択できます。また、最新の設備と効率的なシステムを導入していることで、在庫管理や出荷プロセスがスムーズに。正確で効率のよい物流サービスを実現できます。安心して自社のアパレル物流を任せることができます。

株式会社ハクホウ

アパレル物流に特化し、幅広い流通加工作業に対応しています。元々はアパレル製品や服飾品、雑貨品の製造、検品、補修、再生作業を手がける会社であったため、商品の補修もサポートしてもらえます。倉庫は150坪の広々としたスペースで、ハンガー15,000着分の保管が可能。大量の商品出荷にも対応できます。アパレル物流の多様なニーズに応えてくれる、信頼性の高いパートナーとなってくれるでしょう。

丸二倉庫株式会社

アパレル物流に必要な設備や機器を導入しているため、商品の保管や検品、梱包、発送などの作業を効率的に行なえる環境が整っています。また、アパレル物流のプロが在籍し、商品の管理や配送に関する高いノウハウを保有。あなたのアパレル物流を徹底サポートしてくれるでしょう。さらに、商品の返品や交換、ギフトラッピングなどのオプションサービスも充実。このクライアントの多様なニーズに柔軟に対応できるところも魅力です。

株式会社ゆうりん

アパレル・ファッション業界に特化した物流サービスを提供し、これまで数多くのEC事業者を支援してきた実績があります。アパレル事業者の多様なニーズに応えられるサービスを展開しているので、商品の在庫管理や保管だけでなく、アパレル物流全般の業務にも対応しています。繁忙期と閑散期の物量の差にも対応してもらえるなど、柔軟なサービス提供にも定評があります。

株式会社フリーセル

アパレル物流に特化した倉庫を全国に展開。クライアントの商品を素早く安全に保管・配送できる体制を整えています。また、倉庫には最新の設備とシステムが導入されているので、在庫管理や出荷処理を効率よく対応してもらえます。さらに、商品の検品や検針、タグ付け、アイロン、畳み、袋詰めなどの加工サービスや、返品対応、クレーム対応、カスタマーサポートなどのアフターサービスなども充実しています。アパレル物流において豊富な経験と実績を持っているため、満足度の高いサービスを提供してもらえるでしょう。

佐志田倉庫株式会社

アパレル製品の品質管理に優れ、温度や湿度、防虫、防カビの対策はもちろん、検品や検針、タグ付け、アイロンなどの加工業務まで充実したサービスを提供しています。在庫管理システムも導入し、リアルタイムで在庫状況や出荷状況の確認も可能で、物流拠点も全国にあるため、迅速かつ安心安全に商品を配送してもらえます。

アパレル物流倉庫を利用する際にかかる費用

アパレル物流倉庫を利活用する際、何にどれくらいの費用がかかるのか気になるでしょう。最後に、その内訳をチェックしていきましょう。

・入庫費用
・保管費用
・荷役費用
・梱包資材費用
・流通加工費用
・配送費用
・返品処理費用
・廃棄処理費用

それぞれ説明します。

入庫費用

入庫費用は、商品を倉庫に納品する際に発生する費用です。入庫費用は、商品の数量や種類、検品の有無、バーコードの貼付などによって変動します。一般的には商品の単価や重量に応じて定額で設定されることが多いですが、商品の状態や納品方法によっては追加料金が発生することもあります。入庫費用は、物流委託にかかるコストの中でも大きな割合となります。そのため、アパレル物流会社を検討しているEC事業者は、入庫費用の内訳などをしっかりと把握したうえで、物流会社各社のサービス内容や料金体系を比較し、自社のニーズに合ったところを選定することが大切になります。

保管費用

保管費用は、倉庫内に商品を保管する際にかかる費用です。一般的には商品の種類や在庫量に応じて費用が変動しますが、商品ごとの特性などに合わせた保管方法が必要な場合、通常よりも追加費用が発生することがあります。さらに、売れ残った商品を廃棄する際にも、それをするまでの保管に対して費用がかかったりするので、物流会社に委託する際は、保管費用の内訳や条件をしっかりと聞いておきましょう。

荷役費用

荷役費用は、商品を倉庫内で出し入れする際にかかる費用です。一般的に手作業ではコストが高くなるので、その物流会社がどのような方法で商品を出し入れしているか確認することが大切です。効率的な仕分けやピッキングが実施されているか、作業オペレーションがシステム化されているか把握すれば、委託にかかるコストを削減することができます。

梱包資材費用

梱包資材費用は、倉庫費用の一部で出荷に必要なダンボールや緩衝材、エアーキャップなどの梱包資材にかかる費用のことです。これらの資材は、商品を安全に輸送するために必要なものですので、きちんとした梱包材を使用している物流会社を選びましょう。梱包資材費用については、必要以上にコストを抑えないようにすることがおすすめです。また、梱包材には企業ロゴやブランドロゴを印字したり、カラーを付けたりすることができますが、その場合、デザインによって費用が変わります。

流通加工費用

商品にギフト用のラッピングやのし紙を付けたりするような作業に関連する費用が「流通加工費用」です。多くの物流会社はオプションとして、流通加工に対応しているため、必ずしも必要なコストではありません。しかし、ギフト用のラッピングなどはアパレルECで発生することが多いため、覚えておきたいコストのひとつと言えます。

配送費用

配送費用は、商品を輸送する際にかかる費用です。これには、商品の送料だけでなく、チャーター車両の費用やガソリン代なども含まれます。EC事業者にとって商品の適切な配送は、お客様満足度に直結するなど大切な要素です。商品をお客様に届けるプロセスにおいて必要なコストであると理解しましょう。ただし、物流会社によっては独自のネットワークにより、配送サービスの品質を保ちつつもコストの削減に成功しているところもあります。そうした物流会社に委託すれば、配送費用の削減を実現できます。

返品処理費用

返品処理費は、お客様から返品された商品を倉庫で受け取り、検品、再タグ付け、再梱包などの作業を行う際に発生する費用です。返品処理費は、商品の種類や状態、作業内容や時間によって変動しますが、一般的には商品単価の5%~10%程度と言われています。返品処理費は、物流委託先によっても異なりますので、EC事業者は複数の倉庫と比較する際に、この費用をしっかりと確認することが大切です。

廃棄処理費用

廃棄処理費は、売れ残ったり、破損したりした商品を処分する際にかかる費用です。廃棄処理費は、商品の種類や量、処分方法によって異なりますが、一般的には商品の原価の10%程度と言われています。廃棄処理費を抑えるためには、在庫管理や品質管理を徹底することが重要です。また、物流会社を選ぶ際には、廃棄処理費の見積もりや契約内容をしっかりと確認することが大切になります。物流会社によっては廃棄処理費を別途請求する場合があるからです。

まとめ

アパレル物流会社を利用すれば、アパレル物流にまつわる課題に悩まされることは少なくなります。物流業務に割くリソースを削減できるので、EC事業をさらに成長させるための施策に集中できます。アパレル物流にお悩みの方は、ぜひアパレル製品を扱う物流会社への委託を前向きに考えてみましょう。