発送代行の料金相場は?費用内訳まで徹底解説
発送代行サービスを検討する際、気になることのひとつが「料金」です。
料金を細かくチェックせずに発送代行サービスを選んでしまうと、予期せぬコストが発生したりし、利益を圧迫してしまう可能性があります。
そのような事態を防ぐためにも、発送代行サービスの料金を事前に把握しておくことは非常に大切です。
今回は、発送代行サービスの料金内訳や各業者の料金を比較する際の注意点などについてご紹介します。
発送代行サービスを検討している方はぜひ参考にしてください。
発送代行の料金は「固定費」と「変動費」に分けられる
基本的に発送代行の料金は、固定費と変動費の合算で算出されます。
固定費は梱包や発送した商品の数に関係なく必ず発生する料金です。固定のため、荷物の数量によって変動することはありません。固定費に含まれるのは以下の料金です。
・基本料金
・保管料金
一方、変動費は梱包や発送した商品の数に応じて金額が変わります。これらの変動費は、商品の取り扱いに直接関連した費用で、商品の量や種類によって変動します。以下の料金が変動費に含まれます。
・入庫料金
・ピッキング料金
・検品料金
・梱包料金
・梱包資材料金
・配送料金
2種類の費用を合計することで、発送代行にかかる費用を算出できます。
発送代行サービスを選ぶ際には、固定費と変動費のバランスに注目しましょう。発送量が少ないのに、固定費が高いサービスを選んでしまうと、負担が大きくなってしまう可能性があるので、注意が必要です。
発送代行の料金内訳
では、発送代行の料金はどのような内訳となっているのかご紹介します。
基本料金
発送代行の基本料金は、サービスを利用する際に必ずかかる、システム利用料や業務管理料などのことを指します。
システム利用料は、物流業務全般を管理するシステムの利用料金です。具体的には、預かった荷物の種類や個数、入荷した日時、出荷予定日などを管理しています。
業務管理料は、預けている消費の管理全般にかかる費用のことを指します。基本料金として計上されることが多いですが、業者によっては、在庫管理や梱包作業に含まれる場合もあります。
基本料金の相場は1件あたり30,000〜50,000円程度とされています。業者によっては、基本料金に保管料や梱包料などを含むことがあるので、サービスを利用する際は、事前に基本料金に含まれるサービスの内容を確認することが大切です。
入庫料金
発送代行サービスの入庫料金は、商品を倉庫に入れる際の作業にかかる費用のことを指します。具体的な作業内容は以下の通りです。
・商品を倉庫に受け入れ
・商品に不備がないかチェック
・在庫管理表に計上
・所定の場所に保管
入庫料金は、ダンボールやパレットの大きさ、商品が単品であるかケース単位であるかによって、単価が異なります。
業者ごとに料金設定が異なるので、複数の業者から見積もりを取り、検討するようにしましょう。一般的な料金の相場は商品1つあたり10〜30円ですが、箱での入庫の相場は100〜200円となります。
保管料金
保管料金は商品を倉庫に保管するためのスペースにかかる費用のことを指します。保管料金は、「貸し出しの単位」や「保管する倉庫の所在地」によって異なります。ここでは、都市部の郊外の発送代行業者に依頼した際の保管料金の相場を紹介します。
保管料金の単位は以下の3つに分けられます。
・坪建て
・パレット建て
・オリコン建て
単位ごとに料金の相場を解説します。
坪建ては、商品の保管に使用するスペースの坪数によって料金が変わります。坪建ての保管料金の相場は、2,500〜7,000円です。坪建ての場合は、業者によって契約内容が異なり、利用した坪数をその都度算出する「使用坪契約」と、最初に利用した坪数を決定して料金を支払う「固定坪契約」に分けられます。サービスにより異なるので、契約内容をチェックしておきましょう。
パレット建ては荷物を置くための台に応じて支払う料金のことを指します。パレット建ての保管料金の相場は2,000〜3,000円です。パレット単位で入庫する際は、パレット建ての保管料金が請求されることが多いとされています。
最後にオリコン建ての相場を見ていきましょう。オリコンとは折りたたみが可能なコンテナのことです。オリコン1つあたりに応じて支払う保管料金のことをオリコン建てといいます。オリコン建ての相場は600〜1,000円です。オリコン建ては、保管する商品のサイズが均一である場合によく利用されます。
ピッキング、検品料金
発送代行サービスのピッキング、検品料金は、商品が注文されロケーション(保管場所)から商品を取り出す作業にかかる費用のことを指します。
ピッキングとは、伝票や指示書に基づき、商品を選別し、取り出すことです。ピッキングされた商品の名前や品番、数量、破損の有無などを確認するのが検品作業となります。ピッキングの料金の相場は1個につき10〜30円です。検品費用の相場も10〜30円となります。
ただし、検品する際に電源を入れて動作確認が必要な場合は、60〜120円かかる場合があります。また、高価な商品や複雑な商品の場合も、検品作業にはより時間と労力がかかるため、料金が高くなる可能性が出てきます。
予算を超えないためにも、発送する商品の検品料金がどれくらいかかるのか確認しておくことが大切です。
梱包料金
梱包料金は、商品を適切に梱包する際に発生する料金のことを指します。ダンボールの大きさや緩衝材の有無によって料金が異なります。
梱包料金の相場は100~400円です。多くの場合は、荷物を送る際に届け先を記入する、送り状発行費用や納品書などの発行も梱包料金に含まれています。ただし、ギフトラッピングは100円ほど別途料金がかかる可能性があるので気をつけましょう。
梱包は、商品を安全に送るにあたっての大切な項目です。商品が適切に梱包されていれば、輸送中に商品が破損したり、紛失したりするリスクを大幅に減らすことができます。そのため、商品がどのように梱包するのかを事前に業者に確認しておくことが大切です。
梱包資材料金
梱包資材料金は、梱包するために使われるダンボールなどにかかる費用のことを指します。
梱包資材料金は、資材の種類や商品のサイズによって異なりますが、資材の種類によっては相場よりも高くなる場合があります。たとえば、重量がある商品は、強度の高い箱や特殊な緩衝材が必要となり、相場よりも高くなることがあります。
また、特殊形状の商品を発送する際も、オーダーサイズの箱が必要となることがあるため、通常よりも料金が高くなる場合があります。
商品の発送を検討する際は、事前に適切な梱包方法を業者に確認しておきましょう。
配送料金
配送料金は梱包が完了した商品を配送業者に支払う料金のことを指します。
配送料金の相場は400〜800円です。これはあくまで一般的な目安であり、具体的な料金は配送する商品の種類や大きさ、重さ、そして発送エリアによります。そのため、発送前に業者に料金を確認しておくことが重要です。
また、配送料金は、通常の配送業者に頼むのと比べ、発送代行サービスを利用したほうが安くなります。それは、発送代行サービスは配送業者と割引契約をしていることが多いためです。
割引契約により、発送代行サービスは大量の商品を一度に発送することが可能で、その結果、配送料金を削減できます。コストを削減できるという点は、発送代行サービスを選ぶ大きなメリットといえるでしょう。
特別な保管が必要な商品などは料金が高くなりやすい
発送代行サービスにおいて、冷蔵・冷凍商品などの、特別な条件での保管が必要な場合は、料金が高くなる傾向にあります。これは、冷蔵・冷凍商品は特殊な温度管理が必要であり、そのための設備やエネルギー費用が発生するためです。
同様に、健康食品やサプリメントなども賞味期限のチェックや温度管理が必要となるため、他の商品よりも高くなる可能性があります。これらの商品は、品質管理が非常に重要であり、特にサプリメントの場合、効果を保つためには適切な保管が必要です。
特別な条件下で保管する必要がある商品は、取り扱いが難しく、専門的な知識が必要となることがあるため、通常よりもコストがかかってしまいます。
発送代行サービスに依頼する際は、特別な保管が必要な商品であるかも確認して、費用を考慮することが大切です。
発送代行の料金を比較する際の注意点
発送代行サービスを選ぶ際、料金を比較することは大切です。ただし、安さだけで判断したりすると、失敗するリスクがあるため、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。ここからは、発送代行の料金を比較する際の注意点を解説します。
料金の安さだけで判断しない
発送代行サービスの料金を比較する際には、安さだけで判断しないようにしましょう。料金の安い発送代行サービスは配送が遅延したり、荷物の取扱いが良くなかったりする可能性があるためです。
低価格であるからといって、そのサービスを選択してしまうと、あとから追加のサービスを注文する必要が出てくる場合もあり、結果的に予想以上のコストがかかってしまうことも考えられます。
したがって、発送代行業者の料金を比較する際には、料金だけで判断するのではなく、サービスの品質や信頼性など、他の要素を考慮して検討することが大切です。
業者が提供するサービスの範囲や、追加料金が発生する可能性があるサービス、または、カスタマーサポートの質なども確認すると、適切なサービスを選択できるでしょう。
料金の内訳は細かく確認する
発送代行サービスの料金を比較する際は、料金の内訳を細かく確認することも大切です。料金の内訳を確認することで、どの項目にどれだけのコストがかかっているのかが把握できるためです。加えて、同じ項目にかかる料金を他のサービスと比較することで、公平な比較も可能となるでしょう。
また、発送代行サービスは、業者ごとにサービス内容が異なる場合があるので、注意が必要です。必要なサービスが通常では含まれていない可能性が考えられるため、内訳を見る際には、必要としている項目が含まれているかも確認するようにしましょう。そうすることで、あとから追加で料金を請求されることのない、予算に合ったサービスを選択できます。
具体的に料金を知るなら見積もり依頼をかける
発送代行サービスの料金を比較する際は、各社から見積もりを取ることを忘れないようにしましょう。見積もりを取ることで、それぞれのサービスでかかる費用を正確に把握できるためです。予期していなかったコストの発見にもつながり、無駄な出費も防げます。
また、見積もりで提示された料金やサービス内容について交渉の余地が生まれ、最終的なコストを下げられる可能性もあります。ただし、見積もりには全ての費用が含まれていないことがあるということを覚えておきましょう。たとえば、立地条件によっては、荷物をトラックから降ろして小運搬するための費用(横持車両料金)や作業員料金などが別途かかる可能性があります。
見積もり比較する際は、見積もりにのらない料金を事前に確認することが大切です。加えて、具体的なサービス内容や料金の内訳も詳しくチェックすることも忘れずに。そうすることで、サービスの品質やコストパフォーマンスを比較しやすくなります。
まとめ
発送代行サービスは、入庫料金や梱包料金など、さまざまな項目で費用が発生します。適切な発送代行サービスを選択するなら、何にいくらかかるか、事前に把握したうえで、利用を検討することが大切です。
また、発送代行サービスを選ぶなら、見積もりを依頼することも頭に入れておきましょう。見積もりを取ると、細かい料金の内訳も把握できるため、より公平な比較検討が可能となります。本記事の内容を参考に発送代行サービスの料金の知識を深め、業者選定を進めてみてください。