ネットショップ運営代行とは？サービス内容から費用相場まで徹底解説
ネットショップ運営代行は、ネットショップ運営に関わる業務を委託できるサービスのことです。
消費者がモノを買う際、インターネットを活用するのが当たり前となっている現在。ネットショップを立ち上げ、ECサイト運営に取り組んでいる企業は日々、増加しています。
しかし、その一方で「なかなか人手を割けない…」「効果的な施策がわからない…」という課題を抱え、思うようにネットショップを運営できていない企業も少なくありません。
そんなときにおすすめなのが、ネットショップ運営代行です。この記事では、ネットショップ運営代行の概要からサービス内容、費用相場まで詳しく解説します。
ネットショップ運営代行とは？
ネットショップ運営代行とは、ネットショップの運営に関わる業務全般を、外部の専門会社が受け持つサービスです。このサービスを利用することで、ネットショップに運営に必要なさまざまな業務を委託でき、ネットショップの売上向上や効率的な運営が可能となります。
ネットショップ運営代行は、自社にネットショップ運営のノウハウがなく、専門的な知識を活用してネットショップを運営していきたい企業に向いています。
また、サービスの内容にマーケティングが含まれている場合も多いため、ネットショップの売上が伸び悩んでいる企業にもおすすめです。サービスを利用することで、売上向上のためのアドバイスをもとに、ネットショップを運営していくことが可能となります。
ネットショップ運営代行のサービス内容
ネットショップ運営代行のサービスは多岐にわたります。ここからはネットショップ運営代行のサービス内容について解説します。
商品の登録
商品登録とは、商品の詳細情報をネットショップのデータベースに登録することです。この工程は、作業量が膨大であることから、ネットショップ運営代行に委託することで、大幅に業務の効率化が図れます。
登録が必要な具体的な項目として、商品名・価格・在庫数・商品画像・商品説明などが挙げられます。これらの登録にミスがあると、返品やクレームの原因となるため、注意深く慎重に行わなければなりません。商品の情報を正確に伝えられると、ユーザーの購入意欲を刺激し、顧客満足度の向上につなげられる可能性があります。
商品の撮影
商品の撮影は、商品の魅力がを最大限に引き出し、視覚的に伝える必要があります。クオリティの高い商品画像は、商品の価値を適切に顧客へ伝えることができます。
逆に商品の撮影が上手くできていないと、商品の魅力が充分に伝わらず、顧客満足度の低下を招く恐れがあります。商品撮影を委託すれば、適切なライティングや商品のセッティング、高品質なカメラを使用して商品を撮影でき、クオリティの高い商品写真を撮ることが可能となります。
集客、マーケティングサポート
集客、マーケティングサポートとは、商品に対する認知度を高め、顧客の関心を引きつけ、購入につなげるための戦略をたてることを支援するサービスです。運営代行を利用すると、専門知識をもつプロフェッショナルによる、マーケティング施策の立案が可能となります。これにより、ECサイトの売上向上につなげられるでしょう。
マーケティングが上手くできていないと、訪問者の数が減り、売上が低下する恐れがあります。ネットショップの認知度を高め、顧客とのエンゲージメントを高めるためにも、運営代行を利用して、適切なマーケティング戦略をたてることが重要となります。
在庫・物流管理
在庫・物流管理は、商品の在庫状況をリアルタイムで把握しながら、適切な数量を確保するサービスです。注文があった場合には、商品をピックアップし、梱包したあと、配送する作業も行なわれます。
在庫・物流管理が適切に行なわれていないと、在庫不足で顧客の注文に応えられなかったり、在庫が過剰になり、保管費用が余計にかかってしまったりする恐れがあります。物流業務を委託することで、適切な在庫・物流管理を可能にし、顧客満足度の向上、コストの削減、効率的な業務運営につなげられるでしょう。
カスタマーサポート
カスタマーサポートは商品に関する問い合わせや返品、交換の手続き、クレーム対応などを行なうサービスです。カスタマーサポートの業務を外部に委託することにより、経験豊かな専門家が提供する高水準のサービスを利用することが可能となります。
これにより、カスタマーサポートにかかっていた時間と労力を、他の重要な業務に集中することができるという利点が生まれます。
コンサルティング
コンサルティングのサービスを利用すると、ネットショップ運営のプロから適切なアドバイスを受けることが可能となります。これにより、最新のマーケティングトレンドや技術を活用して、ネットショップを運営できます。コンサルティングサービスは、ネットショップの運営を効率化し、売上UPや顧客満足度の向上が期待できます。
ネットショップ運営代行のメリット
ネットショップ運営代行を利用すると、多くのメリットが生まれます。ここからは運営代行を利用するメリットについて解説します。
ノウハウがなくてもネットショップを運営できる
ネットショップ運営代行を利用すれば、ノウハウがなくても運営が可能となります。これは、ネットショップ運営代行会社が、業務全般を自社に代わって行なってくれるためです。
ネットショップの初めての運営では、何から手をつけて良いかわからない場合があります。また、ミスをすると大きな損失につながる可能性も考えられるでしょう。
ネットショップ運営代行は、初めてネットショップを運営する場合でも、専門的な知識を持つプロがサポートしてくれることから、安心して運営に取り組むことができます。加えて、専門知識を持つ人材を新たに確保する必要がなくなることから、コストを抑えて利益を確保することができます。
売上向上が期待できる
ネットショップの運営代行サービスを利用すると売上向上が期待できます。これは、サービスを利用することで、効果的なマーケティング戦略やSEO対策が行なえるためです。これにより、ネットショップの訪問数が増え、結果的に売上向上が期待できます。売上がUPすれば、ネットショップはさらなる成長を遂げることができるでしょう。
担当スタッフに属人化しなくなる
運営代行サービスを利用することで、担当スタッフに属人化しなくなるというメリットがあります。これは、ネットショップ運営を委託することで、特定のスタッフが自社にいなくても業務が進まないという状況を避けることができるためです。
特定のスタッフに依存することなくネットショップを運営できれば、ビジネスの安定性と持続性が保たれます。担当スタッフに属人化しなくなることで、ネットショップサービスの業務の効率化やスムーズな運営が可能となるでしょう。
他の業務に集中できる
運営代行サービスを利用すると、ネットショップ運営以外の業務に集中できるというメリットがあります。
これは、運営代行会社が、ネットショップ運営に関わる業務を代行することから、ネットショップ運営に割いていたリソースを、商品開発や新規事業の立ち上げなど、他の業務に充てることができるためです。
これにより、ネットショップを運営しながら、新たな市場への進出や海外展開など、事業の規模を拡大することが可能となります。
物流業務に必要なリソースを用意せずに済む
運営代行サービスを利用すると、物流業務に必要なリソースを割くことなく、ECサイトの運営が可能となります。これは、運営代行のサービス内容に物流業務が含まれている為です。
物流業務を自社で行なうと、余計なコストがかかったり、業務の効率を下げてしまう可能性があります。
物流業務を委託することで、EC運営に関わる業務全体の効率化を図ることができ、運送費や保管費などのコスト削減につなげられるでしょう。
ネットショップ運営代行のデメリット
ネットショップ運営代行を検討するのであれば、メリットだけでなく、デメリットについても確認しておきましょう。ここからは、ネットショップ運営代行のデメリットについて解説します。
ランニングコストがかかる
ネットショップ運営代行を利用するにはランニングコストがかかります。これは、商品管理や顧客対応、マーケティング、システム維持費などで費用が発生するためです。
立ち上げたばかりのECサイトの場合、商品が売れるとは限らないので、利益よりもランニングコストの方が上回る可能性もあります。
そのため、ネットショップ運営代行を選択するには、予算に合ったものを検討するようにし、必要に応じてプランを見直すなどの対策をとることが重要です。
自社で運営するノウハウが得られない
ネットショップの運営代行を利用すると、自社で運営するノウハウが得られないというデメリットがあります。これは、運営代行会社がECサイト運営業務を行なうことで、自社でネットショップ運営に必要なスキルや知識が蓄積できないためです。
そのため、運営代行会社に依存してしまうことも多く、その状況が続くと、将来的に自社で運営を行なう際に困難を伴う可能性があります。以上のことから、運営代行会社を選ぶ際には、一部の運営業務を自社で行なうか、運営代行会社から学べるノウハウを共有し、積極的に自社の知識として蓄積する必要があります。
ネットショップ運営代行の費用相場
ネットショップ運営代行の料金体系は以下の3つに分けられます。
- 月額固定型
- 成果報酬型
- 複合型
ここからは、ネットショップ運営代行の費用相場について解説します。
月額固定型
特徴
月額固定型は、売上に関わらず毎月決まった額を支払う料金体系です。毎月支払う料金が変動しないので、予算管理が容易にできるというメリットがあります。加えて、ECサイトが軌道に乗り、売上が上がれば、利益も高くなるという特徴もあります。
ただし、売上が伸びない月も一定の費用を支払う必要があるため、売上が低い月は、利益率が下がる可能性があることを覚えておきましょう。
費用相場
月額固定型の費用相場は、委託する業務の範囲によって異なります。ネットショップ運営業務の全般を委託する場合の費用相場は30万円〜とされています。特定の作業を一部委託する場合は、月額で5〜10万円かかるのが一般的です。コンサルティングを重視する場合の費用相場は5万円前後となります。
成果報酬型
特徴
成果報酬型は売上に応じて費用が発生する料金体系です。発生した売上にのみ費用がかかることから、余計なコストを支払う必要がありません。成果が出なかった月は、コストを抑えられることから、立ち上げたばかりのECサイトが取り入れるのに向いている料金体系といえます。
ただし、ECサイトが軌道にのり売上が上がれば、毎月支払う費用が必然的に高くなるため、長期的にみると、他の料金体系よりも多くのコストがかかる可能性があります。
費用相場
成果報酬型の相場は、ネットショップ運営全般を委託すると、売上の10〜25％ほどです。業務の一部を委託する際は、業務に基づき単価が設定されているのが一般的です。コンサルティングを利用する場合は、売上の10％程度が相場です。会社によっては、2年目以降は売上にかかる費用の割合を下げる料金体系を取り入れている場合もあります。
複合型
特徴
複合型は、月額固定型と成果報酬型を組み合わせた料金体系です。毎月支払う固定額や成果報酬の割合が他の料金体系よりも安く設定されていることが一般的です。
ただし、売上が上がると、かかる費用が高くなる傾向があります。そのため、複合型は、毎月の売上が安定している場合に向いている料金体系といえるでしょう。
費用相場
複合型の費用相場は、ネットショップ運営業務を全般委託する場合、月額固定費20万円程度に加え売上の5〜10％発生するのが一般的です。業務を一部委託する場合は、月額固定費5万円程度に売上の10〜15％の費用がかかる場合が多いとされています。
コンサルティングを利用する際には、月額固定費5万円前後に加え、売上の5％が費用相場となっています。
ネットショップ運営代行を選ぶ際のチェックポイント
ネットショップ運営代行を選ぶ際には、いくつかのポイントを抑えて比較検討することで、自社に合う会社を選択できます。ここからは、ネットショップ運営代行を選ぶ際のチェックポイントについて解説します。
自社型とモール型、支援が得意なほうを確認する
ネットショップ運営代行を選ぶ際には、自社型とモール型のどちらのサポートを得意としているか確認するようにしましょう。これは、自社型とモール型では、運営の方法や戦略が異なるためです。どちらの支援が得意かは、ホームページで確認したり、直接問い合わせをしたりすることで確認することができます。
依頼したい業務に対応しているか確認する
ネットショップ運営代行会社によって、提供しているサービスが異なるため、依頼したい業務に対応しているかを確認することは非常に重要です。自社が必要としている業務を適切に支援してくれる会社を確認することで、効率的なネットショップ運営が可能となります。
ホームページや口コミ評価などを確認すると、その会社の得意分野が把握できますので、運営代行業者を検討する際には、必ずチェックするようにしましょう。
支援実績を確認する
支援実績を確認することで、その会社のサービスの質や信頼性を判断できます。加えて、支援実績を通じて、自社が求めるネットショップを運営できるか、過去に類似のプロジェクトを成功させたことがあるかを確認できるでしょう。
各会社のホームページには、過去の成功事例やクライアントの評価が記載されています。支援実績の情報から、自社のビジネスモデルに適したサービスを提供できる会社かどうか比較検討すると良いでしょう。
料金体系を確認する
ネットショップ運営代行会社を選択する際には、料金体系を確認するようにしましょう。料金体系を確認することで、自社の予算に合ったネットショップ運営ができるか判断できます。料金体系はサービスの内容や品質、範囲などを反映しているため、それにより適切なサービスを選択できるでしょう。
料金体系を確認しないで、会社を選択してしまうと、予想外にコストがかさんでしまい、予算を超えてしまう可能性があります。料金体系を把握しておけば、予算計画に合致した運営代行会社を選択できますので、必ず確認するようにしましょう。
まとめ
ネットショップ運営代行各社の強みやサービス内容、費用を確認することで、自社に合う会社を選択できるようになります。ぜひ、本記事の内容を参考に、ネットショップ運営を委託できる会社を見つけてみてください。
