ecサイト制作の相場

ECサイト構築の費用相場はどれくらい?

  • 最終更新日:2026.05.26
ecサイト制作の相場

「ECサイトの構築にはどれくらいの費用がかかるのか?」

ECサイトの構築に際して、このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

ECサイトの構築費用は、規模や機能、デザインなどによって大きく異なりますが、特に大きく影響するのが構築方法です。

本記事では、ECサイトの構築費用について、内訳明細から構築方法別の費用相場、規模別シミュレーション、IT導入補助金の活用法まで、最新情報を網羅的に解説します。
構築費用を正確に把握したい方や、コストを抑えてECサイトを立ち上げたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ECサイト構築費用の内訳明細【完全解説】

ECサイトの構築費用は、構築方法だけでなく複数の項目から構成されています。総額を正確に把握するには、各項目の費用相場を理解することが重要です。ここでは、ECサイトを構築する際に発生する主な費用項目について解説していきます。

費用項目 費用相場 主な内容 削減できるか
サイト設計・要件定義費 10~30万円 構造設計、ワイヤーフレーム作成、機能要件の整理 △ 自社対応可だが推奨せず
デザイン費 20~100万円 トップページ・下層ページ・商品詳細ページのデザイン制作、レスポンシブ対応 ○ テンプレ活用で削減可能
コーディング・実装費 30~200万円 HTML/CSS/JavaScriptでの実装、ブラウザ最適化、アクセシビリティ対応 ○ CMS活用で削減可能
システム開発・カスタマイズ費 50~500万円 カート機能、決済システム、会員管理、在庫管理などの開発 △ 必須機能の絞り込みで削減
サーバー・ドメイン費 年間1~10万円 レンタルサーバー、独自ドメイン、SSL証明書 × 大幅削減は困難
決済システム導入費 5~30万円 クレジットカード決済、コンビニ決済、後払い決済など △ 決済方法の絞り込み
商品撮影・コンテンツ制作費 10~50万円 商品撮影、ライティング、バナー制作、動画制作 ◎ 自社制作で大幅削減可能
保守・運用費 月5~30万円 システム保守、セキュリティアップデート、軽微修正、バックアップ △ 範囲の明確化が重要

※費用相場は2026年5月時点の一般的な目安。サイト規模・機能・依頼先によって大きく変動する場合があります。
※「削減できるか」の凡例:◎=大幅削減可能、○=削減可能、△=条件次第、×=削減困難

サイト設計・要件定義費(10~30万円)

ECサイトの構築において、まず必要となるのがサイト全体の設計と要件定義です。具体的には、サイトの構造設計やワイヤーフレームの作成、必要な機能の洗い出しなどがおこなわれます。

費用相場は10~30万円程度ですが、サイト規模が大きい場合や独自機能を多く搭載する場合は、50万円を超えるケースもあります。

この工程を自社でおこなえば費用を抑えられますが、専門的な知識が必要となるため、プロに依頼することで後の制作工程をスムーズに進められるでしょう。

デザイン費(20~100万円)

デザイン費には、トップページや下層ページ、商品詳細ページのデザイン制作費が含まれます。レスポンシブ対応やブランドガイドラインの作成にも、この費用が充てられます。

テンプレートを活用する場合は20万円程度、オリジナルデザインで制作する場合は50~100万円が費用相場の目安です。フリーランスに依頼することで、半額程度に費用を抑えられるケースもあります。

ブランディングを重視するEC事業では、デザインへの投資が中長期的な競争力に直結します。コストとクオリティのバランスを考慮しながら、適切な投資判断をおこないましょう。

コーディング・実装費(30~200万円)

コーディング・実装費とは、HTMLやCSS、JavaScriptを用いて、デザインを実際のWebサイトとして実装する作業にかかる費用です。レスポンシブ対応やブラウザ最適化、アクセシビリティ対応もこの工程に含まれます。

費用はページ数や機能の複雑さによって大きく変動し、10ページ程度のシンプルなサイトであれば30万円程度、50ページ以上の複雑なサイトでは100万円を超えることもあります。

WordPressなどのCMSを導入することで、コーディング費を抑えながら、運用開始後の更新作業を自社でおこなえるメリットがあります。

システム開発・カスタマイズ費(50~500万円)

システム開発・カスタマイズ費は、ECサイトの中核となる機能の開発にかかる費用です。具体的には、カート機能や決済システム、会員管理、在庫管理といったECサイトの基本機能を構築する費用がこれにあたります。

既存パッケージのカスタマイズで対応できる場合は50~200万円程度、独自機能の開発が必要な場合は200~500万円程度が費用相場です。CRMやERP、物流システムなど外部システムとの連携が必要な場合は、さらに費用が発生します。

将来的な拡張性を見越して設計をおこなうことで、運用開始後の追加開発費を抑えることが可能となります。

サーバー・ドメイン費(年間1~10万円)

サーバーやドメインの費用は、ECサイト運営に欠かせないインフラコストです。レンタルサーバーは月額数千円から数万円、独自ドメインは種類により年間1,000~5,000円程度(.comや.jpは1,000~2,000円台、.co.jpは4,000円台が目安)、SSL証明書は年間数千円~数万円が相場となっています。

無料のSSL証明書「Let’s Encrypt」でも暗号化機能としては十分ですが、企業サイトでは実在証明(EV・OV証明書)による信頼性確保の観点から、有料SSLが選ばれる傾向にあります。

また、ECサイトのアクセス数の増加に応じてサーバーをスケールアップする必要があるため、運用後にかかる費用も視野に入れて選定することが大切です。

決済システム導入費(5~30万円)

ECサイトでは、クレジットカード決済をはじめ、コンビニ決済や後払い決済、QRコード決済など、複数の決済方法の導入が一般的です。決済システムの初期費用に加え、業種により売上の3~10%程度(一般的な物販では3~5%が目安)の決済手数料が発生します。

改正割賦販売法(2018年6月施行)により、加盟店には「カード情報の非保持化」もしくは「PCI DSS準拠」のいずれかが義務付けられています。自社サーバーでカード情報を取り扱わない「非保持化」を実現するには相応のシステム対応が必要となるため、決済代行会社を利用するのが一般的です。

決済方法を増やせばカゴ落ちを防げますが、その分、手数料負担も大きくなります。ターゲット層に合わせて適切な決済方法を選定することが、コスト管理のポイントとなります。

商品撮影・コンテンツ制作費(10~50万円)

商品撮影やコンテンツ制作の費用は、ECサイトの魅力を伝えるための重要な投資です。商品写真の撮影、商品説明文のライティング、バナー制作、動画制作などがこの費用に含まれます。

商品点数や撮影クオリティによって費用は変動し、10商品程度であれば10万円程度、100商品以上では50万円を超えることが一般的です。スタジオでの撮影や出張撮影、モデルを起用する場合は、追加で費用が発生します。

費用削減のために自社で制作する選択肢もありますが、商品の魅力を最大限に伝えるためにはプロへの撮影依頼がおすすめです。

保守・運用費(月5~30万円)

ECサイトの公開後には、システムの保守やセキュリティアップデート、軽微な修正対応、バックアップ管理などの保守・運用費用が継続的に発生します。

運用代行を依頼する場合は、商品登録や受注処理、カスタマーサポート対応なども保守・運用費に含まれます。月額5~30万円程度が相場ですが、運用代行の範囲によって大きく変動します。

保守契約に含まれない作業は、トラブル発生時に都度料金が発生するケースも多いため、契約前に「無料サポート範囲」と「追加料金が発生する作業」を明確にしておくことが重要です。

ECサイトの構築方法別の費用相場

ECサイトの構築方法には主に以下の5つがあります。

  • モール型
  • ASP型
  • オープンソース型
  • パッケージ型
  • フルスクラッチ型
構築方法 初期費用 月額費用 構築期間 カスタマイズ性 向いている事業者
モール型 ~10万円 数千円~数万円+手数料 数日~2週間 × 制限あり EC初心者・小規模・モールの集客力を活用したい事業者
ASP型 0~100万円 数千円~数万円 数日~2週間 △ 一部可能 スタートアップ・個人事業主・小~中規模事業者
オープンソース型 100~500万円 月数万円(サーバー等) 1~3ヶ月 ◎ 自由度高 専門人材を確保できる中規模事業者・コスト重視
パッケージ型 500万円~ 月10万円~ 2~4ヶ月 ○ パッケージ範囲内 中~大規模事業者・安定運用とサポート重視
フルスクラッチ 数千万円~数億円 月数十万円~ 6ヶ月~1年以上 ◎ 完全自由 大規模事業者・独自要件が多い・他社差別化を重視

※費用・期間は2026年5月時点の一般的な目安。事業者規模や独自要件によって大きく変動する場合があります。
※カスタマイズ性凡例:◎=完全自由、○=範囲内で可能、△=一部可能、×=制限あり

一つずつ詳しく解説します。

モール型

モール型の特徴

モール型とは、複数の店舗が一つのWebサイトに出店している形態のことを指します。モール型では、様々な種類の商品を一つのサイトで比較検討し、購入することができます。

代表的なモール型のサイトとして「Amazon」や「楽天市場」が挙げられます。モール型は低コストでECを始めることができるので、費用を抑えたい場合に適しています。この方法であれば、大規模な準備をする必要がないので、手軽にECサイトを始めることができます。

モール型のメリット

モール型のメリットは、集客力が高いことから、ECサイトを始めたばかりでも、ある程度の集客が見込める点です。そのため、事業規模が小さくても始めやすいという利点があります。

また、運営後もメンテナンスなどサポートが手厚いため、初心者でもECサイトの運営が可能となります。万が一、技術的な問題やトラブルに対応するサポートもあるため、専門的な知識がなくても安心してECサイト運営を継続できるでしょう。

モール型のデメリット

モール型のデメリットとして、カスタマイズがしにくい、独自性が出しにくいという点が挙げられます。モール型は、運営者が提供するテンプレートを使用してECサイトを制作する必要があるので、自由度が制限されてしまいます。

同じモールに出店する企業は、同じプラットフォームを使用していることから、店舗の特徴を際立たせることが難しいといえるでしょう。そのため、モール型のECサイトを構築する際は、自由度に制限があるというデメリットについて考慮する必要があります。

モール型の費用相場

モール型の費用相場は、10万円以下です。この費用には、初期設定や売上に対する手数料が含まれています。モール型ECサイトの出店費用は、他の方法に比べて比較的低価格です。そのため、初期投資を抑えつつECサイトを構築することが可能です。

ただし、モール型は、出店している間テナント料が発生するので注意が必要です。モールの種類によって費用は異なることから、具体的な費用については各モールの公式サイトで事前に確認しておくことが大切です。

ASP型

ASP型の特徴

ASP型とは、Application Service Providerの略で、ソフトウェアをネットワーク経由で提供するサービスのことを指します。初期費用が抑えられ、ブラウザ上で手軽にECサイトを構築できます。

また、システムの運用・保守はASPサービス提供者が行なうため、ユーザーはシステム管理にかかる手間を省くことができます。代表的なASPシステムとして「BASE」や「STORES」が挙げられます。

ASP型ECサイトは、その手軽さとコストパフォーマンスから、小規模な事業者やEC初心者におすすめです。

ASP型のメリット

ASP型のメリットは、初期費用が抑えられて、専門的な知識が不要で手軽にECサイトを構築できる点にあります。必要な機能をパッケージ化したソフトウェアを利用することから、自社でシステムを開発する必要がありません。

開発にかかる費用や時間、技術的な知識が少なくても、ASP型であれば、低コストかつ短期間で、高いクオリティのECサイトを立ち上げることが可能となります。

ASP型のデメリット

ASPのデメリットは、独自のカスタマイズが難しい点が挙げられます。これは、他のユーザーと同じシステムを共有することから、詳細な変更が困難なためです。

また、ASPのサービスを提供している企業が、システムのアップデートや変更を行なうため、意図せずにECサイトの仕様が変更してしまう可能性も考えられます。

加えて、自社のシステムとの連携も難しいことから、自社とASPのシステムで一貫性を保つのが困難になる場合も考えられるでしょう。

ASP型の費用相場

ASP型のECサイトの費用相場は、無料から100万円です。他の方法と比べると比較的低予算で構築が可能です。初期費用は無料で、月額利用料が数千円〜数万円といった形で費用を設定している場合もあります。

ただし、オプションの追加や、サポートを受けた時に、追加で費用が発生する可能性があります。そのため、ECサイトを運営していく際には、必要なオプションを明確にし、事前に費用を確認しておくことが大切です。

オープンソース型

オープンソース型の特徴

オープンソース型とは、ECサイトを構築するためのソースコードが公開されていて自由にカスタマイズができるECサイト構築方法の一つです。既にあるソースコードを変更することで、オリジナリティのあるECサイトの構築も可能となります。

代表的なオープンソース型ECサイトに「WordPress」や「Magento」などが挙げられます。これらのサイトは、自由なカスタマイズと豊富なプラグインが利用可能です。

オープンソース型のメリット

オープンソース型のメリットとして、無償で利用ができるという点が挙げられます。公開しているソースコードを活用することで、費用をかけずに独自性の高いサイトを構築できるのは大きなメリットといえます。

加えて、オープンソース型は、自由にカスタマイズができる、拡張機能が使えるといったメリットもあります。専門的な知識が必要とはなりますが、これらのメリットを活かすことで、自社のニーズに合わせたシステムを構築することが可能となります。

オープンソース型のデメリット

オープンソース型のデメリットとして、専門的な知識が必要であることが挙げられます。オープンソース型は自由にカスタマイズができますが、そのためにはプログラミングの知識やシステム運用の経験が必要となります。

加えて、システムのトラブルが発生した際にも自己解決する能力が求められます。そのため、オープンソース型は専門的な知識やノウハウがある企業に向いています。

オープンソース型の費用相場

オープンソース型の費用相場は100〜500万円です。構築するためのプログラムは無償で利用できますが、オープンソース型の特性上そのシステムを稼働させるためのサーバー環境を自身で管理する必要があるため、ある程度の費用がかかります。

また、システム設計やメンテナンスにも費用がかかります。そのため、自社のECサイトにはどの機能が必要かを明確にしたうえで予算内で構築できるか確認しておくことが重要です。

パッケージ型

パッケージ型の特徴

パッケージ型は、ECサイトの構築や運用に必要な機能が組みこまれたショッピングシステムのことを指します。パッケージ型は豊富な機能を搭載可能で、大量のデータを扱うことができることから、安定したECサイトの運用が可能です。

代表的なパッケージ型の製品に「SI Web Shopping」や「ecbeing」が挙げられます。その使いやすさと安定性から、パッケージ型は中〜大規模のECサイトを構築する企業に向いています。

パッケージ型のメリット

パッケージ型のメリットは、その高いカスタマイズ性とサポート体制にあります。パッケージ型のソフトウェアは、豊富な機能を持つことから、これらの機能を自由にカスタマイズすることができます。

また、パッケージ型のソフトウェアは、専門的なサポートが提供されることが多く、ユーザーはシステムの導入から運用までをスムーズに進めることができます。充実したサポートを受けられれば、アクセスの増加が予想される大規模サイトの運営も可能となります。

パッケージ型のデメリット

パッケージ型のデメリットとして構築する際の費用が多くかかる点が挙げられます。パッケージ型では初期費用や維持費用に多くの費用がかかります。さらに、バージョンアップの際にも費用が掛かる場合もあるため、予想されるコストを含めた詳細な予算計画をたてることが重要なポイントです。

パッケージ型には無償で利用できるものもあります。しかしながら、サポートが限定的である点やセキュリティの更新が遅れる可能性があるため、企業が利用するには向いていないといえます。

パッケージ型の費用相場

パッケージ型でかかる費用は一般的に500万円ほどとされています。システムのカスタマイズやバージョンアップの際にも追加で費用が掛かる可能性があるため、事前に確認しておくことが大切です。

パッケージ型は初期費用が多くかかりますが、ECサイトを構築できれば、ランニングコストは抑えられます。ただし、サーバーの運用やシステムメンテナンスに追加の費用が掛かるため、月に10万円ほどかかる場合が多いとされています。

フルスクラッチ

フルスクラッチ型の特徴

フルスクラッチ型は、ゼロからECサイトを設計・開発することを指します。これにより、完全オリジナルのECサイトを構築することが可能となります。既存のテンプレートを使用しないことから、自由度が高く、ニーズに合わせた独自性が高いECサイトを構築できます。

フルスクラッチ型は、特殊な販売形態や独自の顧客体験を提供したい企業に向いています。自由な発想でECサイトを構築できることから、他社との差別化を図ることが可能となります。

フルスクラッチ型のメリット

フルスクラッチ型の最大のメリットは、そのカスタマイズ性の高さです。どの構築方法よりも、自由度が高いことから、技術的な制限がなくさまざまなニーズに対応できます。特に大規模なECサイトの場合、在庫管理や物流システムとの連携など様々なシステムの連携や業務の管理を適切に行なう必要があります。

フルスクラッチ型であれば、機能追加の制約がないことから、他のシステムとの連携も自在に行なうことができます。

フルスクラッチ型のデメリット

フルスクラッチ型の主なデメリットは、高い費用と長い制作期間です。ゼロからすべてを作成するため、専門的なスキルと時間が必要で、これが結果的に高い費用につながります。

制作期間も長期にわたることが多く、サイトの設計から開発、テストなどを含めると、数ヶ月から1年以上かかる可能性があります。

フルスクラッチ型の費用相場

フルスクラッチ型のECサイト制作では、初期費用として数千万円単位の投資が必要となります。ゼロからサイトを構築するには、サイトの設計や開発、人件費、さらにはインフラの基盤やサーバーなども自社で用意しなければならないためです。

フルスクラッチは、高いカスタマイズ性がありますが、かかる費用は非常に高額です。サイトの規模によっては数億円かかる場合もあります。高い技術力や専門的な知識も必要となることから、ECサイトの必要な機能や予算を明確にしたうえで、他の構築方法と比較検討する必要があるといえるでしょう。

規模別|ECサイト構築費用シミュレーション

ECサイトの費用は、事業の規模によって大きく異なります。ここでは、小規模・中規模・大規模の3パターンに分けて、具体的な費用シミュレーションをご紹介します。自社の事業規模に合わせた費用感を把握するための参考にしてください。

規模 月商目安 商品数 推奨構築方法 初期費用 月額費用 年間総コスト 損益分岐
小規模 ~500万円/月 10~100種類 ASP型
(Shopify、BASE、STORES)
5~100万円 1~5万円 30~200万円 3~6ヶ月
中規模 500~5,000万円/月 100~1,000種類 パッケージ型・Shopify Plus
(ecbeing、EC-CUBE等)
300~800万円 10~50万円 500~1,500万円 12~18ヶ月
大規模 5,000万円~/月 1,000種類超 フルスクラッチ・パッケージ型
(Salesforce Commerce Cloud等)
1,000万~数億円 50万~数百万円 2,000万~数億円 18~36ヶ月

※想定条件:粗利率30%、月商目標達成時の損益分岐期間。実際の数値は商材・運用体制・集客戦略によって変動します。
※初期費用と月額費用は構築方法・カスタマイズの程度によって幅があります。

小規模ECサイト(月商~500万円)の費用シミュレーション

小規模ECサイトは、商品数10~100種類、月商100~500万円、社員1~3名程度の事業者が対象となります。推奨される構築方法は、ShopifyやBASE、STORESなどのASP型です。

初期費用はテンプレートの活用により5~100万円程度に抑えられ、月額費用は決済手数料を含めて1万~5万円が目安となります。年間総コストは30~200万円程度です。

商品単価3,000円・月100件販売のケースでは、3~6ヶ月程度で損益分岐点を達成可能でしょう。このフェーズではシステムへの投資を最小限に抑え、集客と運用に注力するのがセオリーです。

スタートアップや副業、個人事業主の方に最適な構築方法といえます。

中規模ECサイト(月商500万~5,000万円)の費用シミュレーション

中規模ECサイトは、商品数100~1,000種類、月商500万~5,000万円、社員5~20名程度の事業者が対象となります。推奨される構築方法は、ecbeingやEC-CUBE CloudなどのECパッケージ型、もしくはShopifyの上位プラン(プレミアムプラン:月額58,500円)です。

初期費用は300~800万円程度、月額費用は決済手数料や保守費用、運用人件費を除いて10万~50万円程度です。年間総コストは500~1,500万円が目安となります。

粗利率30%・月商2,000万円程度のケースでは、12~18ヶ月で損益分岐点を達成可能です。このフェーズでは、集客の最適化やリピート施策、業務効率化が成長の鍵となります。

また、自社の独自性を出すためのカスタマイズや、CRM・MA(マーケティングオートメーション)との連携も重要なポイントです。

大規模ECサイト(月商5,000万円超)の費用シミュレーション

大規模ECサイトは、商品数1,000種類超、月商5,000万円超、社員20名以上の事業者が対象です。推奨される構築方法は、ECパッケージ型のカスタマイズやフルスクラッチ、Shopify Plus(1年契約で月額約398,000円、3年契約で月額約368,000円)、Salesforce Commerce Cloudなどのエンタープライズ型ソリューションです。

初期費用は1,000万~数億円、月額費用は保守や運用代行、システム保守を含めて50万~数百万円となります。年間総コストは2,000万~数億円規模に上ります。

既存事業の収益で構築費用を回収できるケースが多く、18~36ヶ月程度で損益分岐点を達成するのが一般的です。

このフェーズでは、ERP・WMS・CRMといった基幹システムとの連携や、海外展開対応、店舗とECサイトを連携させるオムニチャネル対応が重要となります。また、専任の運用チーム(社員10名以上)の組成も必要となるでしょう。

補助金を活用したECサイト構築費用の削減ガイド

ECサイトの構築・運用には、国や自治体が提供するさまざまな補助金制度を活用できる場合があります。ただし、補助対象範囲は年度ごとに見直されるため、最新の公募要領を確認することが重要です。本章では、ECサイト事業に関連する代表的な補助金制度と、活用時の注意点を解説します。

※本記事の補助金情報は2026年5月時点のものです。補助率・申請枠・補助上限額・公募スケジュール等は年度ごとに見直されるため、申請の際は必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)とは

デジタル化・AI導入補助金(2025年度までの名称は「IT導入補助金」)は、独立行政法人 中小企業基盤整備機構が採択し、同機構および中小企業庁監督のもと、TOPPAN株式会社が事務局業務を担う補助金制度です。中小企業・小規模事業者がITツールを導入することで、生産性の向上を目指す事業者を支援することを目的としています。

重要な注意点として、ECサイト制作費(デザイン・ページ構築・カート機能などのサイト本体構築費)は2024年度以降、原則として補助対象外となっています。2023年に存在した「デジタル化基盤導入枠」が見直され、EC機能をもつITツールが補助対象から除外されたためです。

ただし、EC運営を支える以下のような業務ツールの導入は、条件付きで補助対象となる場合があります。

  • 受発注管理システム
  • 在庫一元管理ツール(実店舗・EC共通)
  • 顧客管理・分析ツール(CRM)
  • 会計・請求・販売管理のクラウドソフト
  • MAツール(マーケティングオートメーション)など

いずれもIT導入支援事業者が事前登録したITツールであることが必須です。2026年度(デジタル化・AI導入補助金2026)も年に複数回の公募が予定されていますので、最新の公募スケジュールや申請要件については公式サイトで確認することをおすすめします。

▼公式情報:デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト

補助率と最大補助額

デジタル化・AI導入補助金2026では、5つの申請枠(通常枠/インボイス枠:インボイス対応類型/インボイス枠:電子取引類型/セキュリティ対策推進枠/複数者連携デジタル化・AI導入枠)が用意されており、それぞれ補助率と補助額が異なります。ECサイト関連で活用しやすい主な3枠を解説します。

通常枠の補助率は1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内)です。補助額は、ITツールの業務プロセス数が1~3つの場合は5万円~150万円、4つ以上の場合は150万円~450万円となっています。

※「最低賃金近傍の事業者」とは、令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員が全従業員の30%以上を占める事業者を指します。

インボイス枠(インボイス対応類型)は、補助額50万円以下の部分が補助率3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超~350万円以下の部分が2/3以内、最大350万円が補助されます。インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上を有するソフトウェアの導入が条件です。

複数者連携デジタル化・AI導入枠は補助率2/3で、補助上限額は基盤導入経費と消費動向分析経費を合わせて最大3,000万円、事務費・専門家費が追加で200万円までとなっています。

補助対象経費にはソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費が含まれます。一方で、ハードウェア購入費や汎用的なPC・タブレット代、自社開発分の人件費は補助対象外です(インボイス枠の電子取引類型では一部ハードウェアが対象になる場合があります)。

なお、2026年度の枠組みは変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイトで確認しましょう。

▼各申請枠の詳細:デジタル化・AI導入補助金2026「制度概要」

デジタル化・AI導入補助金の申請の流れ

デジタル化・AI導入補助金の申請は、以下の流れでおこないます。

まず、IT導入支援事業者として登録されている制作会社・ベンダーを選定します。次に、その事業者と一緒に事業計画書を作成しますが、補助金活用の効果を数値化することが求められます。

その後、gBizIDプライムアカウントを取得したうえで、事務局に交付申請をおこないます。審査・採択を経て、採択された場合はITツールを導入していく流れです。導入後、効果報告をおこなうことで補助金が入金されます。

申請から入金までは6ヶ月~1年程度かかるのが一般的です。なお、IT導入支援事業者として登録されている事業者でなければ申請ができないため、ベンダー選定時には必ずこの点を確認しましょう。

▼IT導入支援事業者の検索:デジタル化・AI導入補助金2026 IT導入支援事業者検索

デジタル化・AI導入補助金を活用する際の注意点

デジタル化・AI導入補助金を利用する際には、いくつかの注意点があります。

第一に、ECサイト本体の構築費は原則として補助対象外である点に注意が必要です。「ECサイトを作れば補助金で半額戻ってくる」という認識は誤りであり、補助対象となるのはEC運営を支える業務ツール(受発注・在庫・CRM・会計など)に限られます。

次に、補助金は採択後にいったん自社で立て替えて支払い、効果報告後に入金される後払い方式です。そのため、初期費用は自己資金で立て替える必要があります。

また、採択率は年度や枠、回次によって変動し、おおむね30~50%程度です。IT導入補助金2025(旧制度)では、通常枠の採択率が1次50.7%、3次30.4%、4次34.0%と回次が進むほど低下し、全体採択率は43.8%と例年最低水準で着地しました。不採択になる可能性も十分にあるため、補助金ありきの計画には注意が必要です。

さらに、効果報告を怠ると補助金返還の対象となるリスクがあります。ハードウェアや自社人件費など補助対象外の費用が多いと、補助率の体感は下がる点にも注意しましょう。

申請書類の準備にも時間がかかるため、構築スケジュールには十分な余裕を持たせることが大切です。

ECサイト構築に活用できるその他の補助金

ECサイト本体の構築費を補助金でカバーしたい場合は、デジタル化・AI導入補助金以外の制度も検討する価値があります。

小規模事業者持続化補助金は、商工会議所・商工会の管轄区域内で事業を営む小規模事業者を対象とした補助金で、ECサイト構築費も補助対象となり得ます。補助率は2/3(賃上げ+赤字事業者は3/4)、補助上限額は通常枠で50万円、インボイス特例や賃金引上げ特例を組み合わせると最大250万円まで広がります。ただし、ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の1/4が上限と定められており、さらにウェブサイト関連費のみによる単独申請は不可となっている点に注意が必要です。販路開拓や業務効率化の他の取り組み(チラシ・展示会出展・設備導入など)と組み合わせて申請する必要があります。

▼公式情報:小規模事業者持続化補助金(一般型)商工会議所地区

中小企業新事業進出補助金は、2025年3月で募集が終了した事業再構築補助金の後継として新設された制度です。中小企業が既存事業で培ったノウハウを活かし、新市場や高付加価値事業への挑戦を支援するもので、ECサイト構築費もシステム開発費の一部として対象となる場合があります。補助上限額は従業員規模により2,000万円~9,000万円、補助率は1/2(地域別最低賃金引上げ特例適用時は2/3)で、採択率は35~37%程度です。なお、現行の中小企業新事業進出補助金は第4回公募(2026年6月19日締切)が最終回となり、その後ものづくり補助金と統合され「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(仮称)」として再編される予定です。現行制度での申請を検討する場合は、第4回公募への準備がおすすめです。

▼公式情報:中小企業新事業進出補助金 公式サイト

ものづくり補助金は、革新的な新製品・新サービス開発や生産プロセス改善に関わる設備投資・システム構築費が対象となる補助金です。2026年現在の申請枠は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つで運用されています。製品・サービス高付加価値化枠は補助金額750万円~2,500万円(大幅賃上げ特例適用時は最大4,000万円)、補助率は中小企業1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3)です。ECと製造・サービス事業を組み合わせる事業者に活用余地があります。なお、2026年度後半には中小企業新事業進出補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(仮称)」として再編される予定です。

▼公式情報:ものづくり補助金総合サイト

自治体独自の補助金も多数存在します。東京都の「中小企業デジタルツール導入促進支援事業(デジタルツール導入助成金)」では、助成率1/2以内(小規模企業者は2/3以内)、助成上限100万円でデジタルツール導入を支援しています。地域によってはEC構築に活用できる制度があるため、所在地の自治体ホームページで最新情報を確認しましょう。

▼公式情報:東京都中小企業振興公社 デジタルツール導入促進支援事業

いずれの補助金も公募期間や要件が頻繁に変わるため、申請を検討する際は必ず公式情報を確認することが重要です。

ECサイト構築費用を抑える5つのテクニック

ECサイトの構築費用は、いくつかの工夫によって大幅に削減することができます。ここでは、具体的なコスト削減テクニックを5つご紹介します。これからECサイトを立ち上げる方は、ぜひ参考にしてください。

①テンプレートを活用してデザイン費を削減

ASP型サービスのShopifyやBASE、STORESなどが提供しているテンプレートを活用すれば、デザイン費を30~50万円程度削減できます。

無料のテンプレートでも十分な品質のものが揃っており、自社のブランドカラーやロゴだけをカスタマイズすれば、すぐにECサイトを立ち上げることが可能です。

テンプレート活用のデメリットは独自性が出しにくい点ですが、立ち上げ初期は集客と運用の最適化を優先する戦略が現実的でしょう。売上が安定してきたタイミングで、オリジナルデザインへのリニューアルを検討する方法もおすすめです。

②MVP(最小機能)開発で段階的にリリース

MVP(Minimum Viable Product)開発とは、最初は必要最低限の機能でECサイトをリリースし、運用しながら段階的に機能を追加していく開発手法です。

初期投資を抑えながら、実際のユーザーの反応を見て本当に必要な機能を見極められるという大きなメリットがあります。

具体的には、MVPでリリースし、3~6ヶ月で機能追加、1年後にフルリリースという段階的なアプローチが効果的です。最初から全機能を盛り込むのではなく、市場の反応を見ながら開発を進めるアジャイル型のアプローチが、コスト最適化に直結します。

③必須機能とオプション機能を切り分ける

ECサイト構築の見積もりを依頼する際は、立ち上げ初期に本当に必要な機能と、後から追加できる機能を明確に切り分けることが大切です。

必須機能としては、カート機能、決済システム、商品管理、会員管理などが挙げられます。一方で、レビュー機能、おすすめ機能、ポイントシステム、メルマガ配信などは、売上が安定してから追加を検討する「あったらいいな」機能です。

機能を絞ることで、初期費用を100~300万円程度削減できる場合も少なくありません。また、後から追加することで、運用ノウハウを踏まえた最適な機能設計が可能になるという副次的なメリットもあります。

④商品撮影・コンテンツを自社制作

商品撮影やコンテンツ制作を自社でおこなうことで、外注費を大幅に削減できます。スマートフォンでも、自然光の活用や三脚の使用、編集アプリでの調整によって、十分なクオリティの商品撮影が可能です。

商品説明文も自社で執筆すれば、ライティング費を10~50万円程度削減できます。商品の魅力を最も理解しているのは自社のスタッフであるため、自社制作の方が訴求力が高くなるケースも多いのです。

ただし、撮影品質や原稿の質は売上に直結する重要な要素です。プロのアドバイスを受けながら自社で制作する、というハイブリッドな方法もおすすめです。

⑤フリーランスと制作会社のハイブリッド活用

システム開発は制作会社に依頼し、デザインやコンテンツ制作はフリーランスに依頼するというハイブリッド型の発注方法も、コスト削減に効果的です。

各領域で最適な人材を選ぶことで、総額を2/3程度に抑えられる場合もあります。

フリーランス活用時の注意点としては、納期遅延リスクや品質のばらつき、契約書での権利関係の明確化などが挙げられます。

また、プロジェクト管理を自社でおこなう必要があるため、社内に最低1名はディレクション担当を置くことを推奨します。担当者がいない場合は、コーディネートを得意とする制作会社に依頼する方法が現実的です。

正確に料金を知るなら見積もりがおすすめ

ECサイトの制作費用は、「構築方法」「デザイン」「機能」「規模」などによって大きく異なります。そのため、ECサイト制作にかかる費用を正確に知りたい場合は、事前に見積もりを取ることがおすすめです。見積もりは、ECサイトに搭載したい機能やシステムにより制作費用を算出するため、より正確な費用を把握することができます。

見積もりを取る際は、サービスを提供している企業に直接電話するか、オンラインの見積もりフォームを利用して取得するようにしましょう。また、費用を確認する際は、依頼内容に見合った金額かどうかを把握することが大切です。含まれている項目やサービスを確認し、必要な機能やサービスが全て含まれているかを確認しましょう。各項目の費用を詳細に把握することで、他社との比較が公正に行なえるでしょう。

相見積もりを取る際の社数は3〜5社が適正です。それ以上になると比較が複雑化し、判断に時間がかかります。
見積もりに含まれるもの・含まれないものを明確にし、追加費用が発生する条件を契約書に明記してもらうことが、後のトラブルを防ぐポイントです。
また、極端に安い見積もりには「テンプレート流用のみ」「サポート無し」などの条件が隠れていることもあるため、価格だけで判断せず、総合的に比較検討するようにしましょう。

ECサイト制作ならasnaroへ

ECサイト制作を依頼するならasnaroがおすすめです。株式会社CIN GROUPのasnaroはECサイト制作から、運用、集客などを一貫して支援します。制作だけでなく、運用後の売上を上げ続けるためのサポートも行なっています。

ECサイトの成功に非常に重要なポイントはマーケティング施策です。asnaroでは豊富なEC運営実績をもとに、集客のための広告運用やサイト・サービス改善にリソースをかけ、顧客満足度の向上につなげていきます。

同社では、大規模ECサイトから小売店、卸売業者、個人経営店まで幅広く対応可能です。多様な要件に対応できるので、自社のニーズに合った独自性の高いECサイトの構築が可能となるでしょう。

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同社では、大規模ECサイトから小売店、卸売業者、個人経営店まで幅広く対応可能です。多様な要件に対応できるので、自社のニーズに合った独自性の高いECサイトの構築を実現できるでしょう。

また、物流倉庫を自社で保有しており、商品管理・受注代行・発送までフルフィルメントで一貫対応が可能です。EC事業全般を一気通貫で任せたい事業者には、特におすすめのサービスといえます。

まとめ

ECサイトを制作する際は、ECサイトの目的を明確にすることが大切です。その目的に合わせてデザインや必要な機能、連携するシステムなどを把握することで、適切な制作方法を見出すことができます。

初期費用だけでなく、運用中に発生する可能性がある追加費用も確認しておくことで、予算に合ったECサイトを構築できるでしょう。本記事の内容をECサイトを構築する際にご活用ください。

ECサイトを制作する際は、ECサイトの目的を明確にすることが大切です。その目的に合わせてデザインや必要な機能、連携するシステムなどを把握することで、適切な制作方法を見出すことができます。

本記事で解説したように、ECサイトの構築費用は構築方法だけでなく、設計・デザイン・コーディング・システム開発・サーバー・決済・コンテンツ・保守といった複数の項目から構成されています。年間総コストの目安は、小規模なら30〜200万円、中規模なら500〜1,500万円、大規模なら2,000万円以上です。

補助金の活用については、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)ではECサイト本体の構築費が2024年度以降、原則対象外となっている点に注意が必要です。EC本体の構築費を補助したい場合は、小規模事業者持続化補助金(ウェブサイト関連費は申請額の1/4が上限)、中小企業新事業進出補助金、自治体独自の補助金などを検討するとよいでしょう。

また、テンプレート活用・MVP開発・機能の切り分け・自社制作・ハイブリッド発注などのテクニックでも大幅なコスト削減が可能です。

正確な費用を知るには複数社で相見積もりを取り、初期費用だけでなく運用中の追加費用も含めて確認することが重要です。本記事の内容を、ECサイト構築の参考にしていただければ幸いです。

ECサイト構築の費用相場に関してよくある質問

Q1. ECサイト構築の総額はいくらかかりますか?内訳を教えてください

総額は構築方法と規模で大きく変動しますが、一般的な内訳は「サイトデザイン費(30〜100万円)」「システム開発費(50〜500万円)」「サーバー・ドメイン費(年間1〜10万円)」「決済手数料初期費(5〜30万円)」「商品撮影・コンテンツ制作費(10〜50万円)」です。小規模ECサイトなら総額50〜100万円、中規模で300〜500万円、大規模なら1,000万円超が目安です。これとは別に、月額の運用費・保守費・広告費が継続的に発生するため、初期費用だけでなく年間運用予算で検討することが重要です。

Q2. ECサイトを安く作る方法はありますか?

費用を抑える方法は主に3つあります。①BASEやSTORESなどの無料〜低価格ASPを活用する(初期費用0円、月額数千円〜)、②既成テンプレートを使い、デザインのカスタマイズを最小限にする、③IT導入補助金を活用して費用の半額〜2/3を補助してもらう。さらに、商品撮影や原稿作成を自社で行うとクリエイティブ制作費を削減できます。ただし、安く済ませることだけを優先すると、集客やCVR改善が難しくなる場合があるため、運用フェーズの効率も考慮した選定が大切です。

Q3. ECサイト構築でデジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)は使えますか?

ECサイト本体の構築費(デザイン・ページ構築・カート機能などのサイト本体構築費)は、2024年度以降、原則として補助対象外となっています。2026年からは制度名も「デジタル化・AI導入補助金」に変更されました。 ただし、EC運営を支える業務ツール(受発注管理/在庫一元管理/CRM/会計・販売管理/MAなど)の導入は条件付きで補助対象となる場合があります。通常枠の補助率は1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内)、補助上限額は最大450万円です。 利用するには、IT導入支援事業者として登録されている制作会社・ベンダーを通じて申請する必要があります。採択率は年度や枠、回次によって変動し、IT導入補助金2025の全体採択率は43.8%でした。 補助金は採択後にいったん自社で立て替えて支払い、効果報告後に入金される後払い方式で、申請から入金まではおおむね6ヶ月〜1年程度かかります。 なお、ECサイト本体の構築費を補助でカバーしたい場合は、小規模事業者持続化補助金(ウェブサイト関連費は申請額の1/4が上限)や中小企業新事業進出補助金などの活用も検討できます。

Q4. ECサイトの月額運用費用はいくらかかりますか?

月額運用費はサイト規模と構築方法で異なります。ASP型は月額5,000円〜数万円、ECパッケージは月10万〜30万円、フルスクラッチは月20万〜100万円が相場です。これとは別に、サーバー費(月数千円〜数万円)、決済代行手数料(売上の3〜5%)、広告運用費、メンテナンス費(ASP型は月3〜10万円、パッケージ型は月10〜30万円ほどと、ASP/パッケージ/フルスクラッチで幅がある)が発生します。さらに、商品撮影・コンテンツ更新の人件費も継続的にかかります。月間売上の10〜20%程度を運用コストとして見込んでおくと、安定運用が可能です。

Q5. ECサイトの構築期間はどれくらいですか?

構築期間も方法によって大きく異なります。ASP型は数日〜2週間、ECパッケージは4〜6ヶ月、オープンソース型は2〜4ヶ月、フルスクラッチは6ヶ月〜1年以上が一般的です。期間が長くなる主な要因は「要件定義の不明確さ」「デザインの修正回数」「決済システムやCRM連携の複雑さ」です。スケジュールを短縮するには、構築前にコンセプト・要件・必要機能を明確にし、制作会社との合意を取ることが重要です。また、テスト運用期間(2〜4週間)を必ず確保することで、リリース後のトラブルを防げます。

Q6. 個人事業主でもECサイトを構築できますか?

個人事業主でも十分にECサイトを構築できます。BASE、STORES、Shopifyなどの無料〜低価格ASPは、専門知識がなくても直感的に操作でき、最短数時間でストアをオープンできます。月額固定費が抑えられるため、副業や小規模販売に最適です。ただし、開業前には「特定商取引法に基づく表示」「個人情報保護方針」「古物商許可(中古品販売の場合)」など、必要な許認可を整える必要があります。また、開業届の提出により青色申告での節税が可能になるため、税理士への相談もおすすめです。

Q7. フリーランスと制作会社、どちらが安いですか?

一般的にはフリーランスの方が安く、相場は制作会社の半額〜2/3程度です。ただし、フリーランスは個人スキルに依存するため品質のばらつきが大きく、トラブル発生時の対応力やリリース後のサポート体制も弱い傾向にあります。一方、制作会社は組織的なサポート、複数領域(デザイン・開発・マーケ)対応、長期保守体制があり、大規模・複雑なサイトに向いています。小規模・短納期はフリーランス、中〜大規模はasnaroのような制作会社という使い分けが現実的です。

Q8. ECサイト構築で追加費用が発生するケースは?

初期見積もりに含まれない追加費用としては、①機能追加・カスタマイズ(10万〜100万円)、②デザイン修正の追加対応、③決済方法の追加(クレジット以外のコンビニ決済等)、④外部システム連携(在庫管理・CRM・物流)、⑤撮影・ライティング費、⑥SSL証明書・セキュリティオプション、⑦リリース後の保守契約料、などが挙げられます。これらを後から追加するとコストが膨らむため、契約前に「初期見積もりに含まれるもの」と「オプション料金」を明確にし、契約書に明記することが重要です。